和歌山市議会 > 2012-06-14 >
06月14日-02号

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  1. 和歌山市議会 2012-06-14
    06月14日-02号


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    平成24年  6月 定例会                平成24年          和歌山市議会6月定例会会議録 第2号            平成24年6月14日(木曜日)     -----------------------------議事日程第2号平成24年6月14日(木)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 地震等災害対策特別委員会委員補充選任第3 和歌山市農業委員会委員の解任について第4 一般質問     -----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 地震等災害対策特別委員会委員補充選任日程第3 和歌山市農業委員会委員の解任について和歌山市農業委員会委員補欠委員の推薦について日程第4 一般質問永野裕久君、森下佐知子君、丹羽直子君)     -----------------------------出席議員(37名)  1番  姫田高宏君  2番  松坂美知子君  3番  永野裕久君  4番  西風章世君  5番  園内浩樹君  6番  中塚 隆君  7番  浦平美博君  8番  小川孝夫君  9番  上田康二君 10番  島 幸一君 11番  丹羽直子君 12番  吉本昌純君 13番  井上直樹君 14番  芝本和己君 15番  渡辺忠広君 16番  山本忠相君 17番  薮 浩昭君 18番  奥山昭博君 19番  中尾友紀君 20番  戸田正人君 21番  松井紀博君 22番  野嶋広子君 23番  中村協二君 24番  古川祐典君 25番  尾崎方哉君 27番  南畑幸代君 28番  森下佐知子君 29番  岩井弘次君 30番  松本哲郎君 31番  寒川 篤君 32番  北野 均君 33番  遠藤富士雄君 34番  山田好雄君 35番  宇治田清治君 36番  貴志啓一君 37番  佐伯誠章君 38番  和田秀教君欠席議員(1名) 26番  山本宏一君   ---------------説明のため出席した者の職氏名 市長         大橋建一君 副市長        松見 弘君 副市長        河瀬芳邦君 総務公室長      坂本安廣君 危機管理局長     池永俊二君 財政局長       山口研悟君 市民環境局長     上島 君 健康局長       永井尚子君 福祉局長       小松孝雄君 まちづくり局長    東 重宏君 建設局長       川端正展君 会計管理者      山田 丘君 教育委員会委員長   中村 裕君 教育長        大江嘉幸君 教育局長       原 一起君 消防局長       林 正義君 公営企業管理者    藤原庸記君 水道局長       内原久夫君 選挙管理委員会委員長 射場道雄君 代表監査委員     伊藤隆通君 人事委員会委員長   水野八朗君   ---------------出席事務局職員 事務局長       岡崎広治 事務局副局長     尾崎順一 議事調査課長     幸前隆宏 議事調査課副課長 佐伯正季 議事班長       中西 太 調査班長       石本典生 事務主査       尾崎公彦 事務主査       村井敏晃 事務主査       小野田 靖 事務副主査      佐川恭士 事務主任       北野統紀 事務副主任      松林 出   ---------------          午前10時00分開議 ○議長(和田秀教君) ただいまから本日の会議を開きます。   --------------- △議長報告 ○議長(和田秀教君) この際、報告します。 6月12日付、地震等災害対策特別委員会委員野嶋広子君から委員の辞任願が提出されましたので、同日これを許可しました。   --------------- △諸般の報告 ○議長(和田秀教君) 次に、諸般の報告をさせます。 ◎事務局長(岡崎広治君) 平成24年6月12日付、農業委員会等に関する法律第12条第2号の規定により、議会が推薦した和歌山市農業委員会委員のうち、野嶋広子君から農業委員会委員の辞任願が提出されました。 以上でございます。   --------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(和田秀教君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において  北野均君  宇治田清治君  松本哲郎君 以上3人の諸君を指名します。   --------------- △日程第2 地震等災害対策特別委員会委員補充選任 ○議長(和田秀教君) 次に、日程第2、地震等災害対策特別委員会委員補充選任を議題とします。 ただいま地震等災害対策特別委員会委員に1人の欠員が生じております。 同委員の補充選任については、委員会条例第6条第1項の規定により、  中村 協二君 を指名します。   --------------- △日程第3 和歌山市農業委員会委員の解任について ○議長(和田秀教君) 次に、日程第3、和歌山市農業委員会委員の解任についてを議題とします。 本件は、農業委員会等に関する法律第12条第2号の規定により、本市議会が推薦した野嶋広子君から辞任したい旨の願い出がありましたので、同法第17条の規定により、解任請求するものであります。 お諮りします。 和歌山市農業委員会委員野嶋広子君の解任を請求することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 お諮りします。 この際、和歌山市農業委員会委員補欠委員の推薦についてを日程に追加し、議題としたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。   --------------- △和歌山市農業委員会委員補欠委員の推薦について ○議長(和田秀教君) 和歌山市農業委員会委員補欠委員の推薦についてを議題とします。 お諮りします。 本件については、議長において指名をしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 和歌山市農業委員会委員補欠委員として、和歌山市吉原1171番地、吉本昌純君を指名します。 お諮りします。 ただいま指名しました吉本昌純君を推薦することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。   --------------- △日程第4 一般質問
    ○議長(和田秀教君) 次に、日程第4、一般質問を行います。順次質問を許します。 永野裕久君。--3番。 〔3番永野裕久君登壇〕(拍手) ◆3番(永野裕久君) 皆さん、おはようございます。民主党、民主クラブ永野裕久でございます。 今回、初めて通告順1番をちょうだいしました。今議会から、インターネット中継される最初の質問ということでありまして、大変緊張しておりますが、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、いつもどおり元気よく一般質問をさせていただきます。御清聴のほど、よろしくお願いいたします。 今回は、本市における生活保護について質問をさせていただきます。 生活保護といえば、つい先日、芸能人とその親族による生活保護受給報道がなされ、生活保護行政のあり方が問題視されたのは記憶に新しいと思います。それによって、生活保護行政の問題点について、多くの国民が考えさせられたことは事実であります。 しかし、生活保護行政のあり方による問題は今に始まったことではありません。皆さん御存じのように、社会保障である生活保護制度は、憲法が保障する基本的人権である生存権を保障するための最も重要な制度の一つであります 憲法第25条第1項「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」。生活保護は、この日本国憲法第25条の生存権に基づいて、国が国民に健康で文化的な最低限度の生活を保障するもので、国民の権利であり、生活困窮者による最後のよりどころであり、セーフティーネットでもあります。その意味で、この制度はあらゆる社会保障の根底をなす制度と言えます。 本市におきましても、景気低迷による不況で年々雇用状況が悪化し、深刻な社会問題となっております。 昨今の生活保護の実態において、生活保護申請に来られる方の理由は、景気低迷による雇用悪化等の社会問題で、仕事をしたくても仕事がないという社会問題に限ったことではなく、家庭の環境などで、働きたくても働くことができないなど、自己努力ではどうしようもない、資産もない、本当に正当に生活保護を受けるべき生活困窮者もいるのです。 このようなもろもろの事情で、生活保護の相談に市役所を訪れる人がふえ続けています。 私のところに相談に来られた方の一例を申し上げますと、求職活動を行ってきたが仕事がなく、所持金が底をつき、精神的にも疲れ果てた。悩みに悩んだ末、もう生活保護しか生きる道がないというせっぱ詰まった状態で、市民から相談が寄せられることもあります。そういった人に対して、私は、本市の生活支援課窓口を紹介します。私は、本当に保護が必要な人には、当然のことながら、ともに助け合い、保護するべきであると思うのです。 しかし、非常に残念なことではありますが、ほんのわずか一握りではあるものの、中には、本来保護を受けるべきではない人が生活保護を申請し、行政のチェックをすり抜け、保護を受ける人がいるのも事実であります。現に、後に不正受給が発覚するケースもあります。 生活保護費は、降ってわき出てくるものではありませんから、この財源は当然のことながら税金です。その負担の割合は、地方自治体が4分の1、国の負担が4分の3であります。負担割合はどうであれ、保護費の財源が税金である以上、不正受給なんてものはもってのほかであります。 生活保護行政におきましては、不正受給に対して毅然とした態度で立ち向かい、厳しい目を光らせなければならない一方で、正当に保護を受けるべき権利を有した生活困窮者には優しい手を差し伸べなければなりません。 そういった両面において、いわば背中合わせの立場と行動をとらなければなりません。どちらも同じ窓口に申請に来るわけですから、生活支援課の窓口職員初め、ケースワーカーの方々の御苦労も大変であると察します。 また、これも生活保護行政の問題点の一つであると思うのですが、憲法で基本的人権である生存権が保障されているにもかかわらず、財源が税金であることからか、生活保護申請者の中には、申請の際、後ろめたさを感じ、精神的苦痛を感じる方もいるとお聞きします。現に、私のもとに相談に来られる方も、生活保護申請窓口に対して敷居の高さを感じると訴える人が多いのも事実であります。生活困窮者にとって最後のよりどころであり、セーフティーネットであるはずの生活保護申請窓口の敷居が高く感じるとあっては困ります。 ここ最近、生活保護制度を見直し、支給要件を厳しくすべきだという声が上がっています。しかし、ただでさえ敷居の高さゆえにちゅうちょする人が多いとされる生活保護申請窓口にもかかわらず、厳格ばかりの運用によって門戸を狭くすることになっては、本当に必要な生活困窮者にとってさらに敷居の高いものになってしまうおそれがあります。 先ほども申し上げましたが、必要以上に厳しくすれば、結果的に生活保護を正当に受けるべきはずの人を遠ざけ、排除することになります。しかし、もちろん、生活保護費の財源が税金である以上、不正な受給を許さず、不正受給に対しては毅然とした態度で臨み、厳格な運用を心がけなければなりません。生活保護行政においては、厳しさと優しさ、つまり厳格であると同時に、かつ弾力的な運用と慎重さが求められると思います。 全国的に見ましても、年々すさまじいスピードで変化と増加を続ける生活保護行政、本市も決して例外ではないでしょう。そこで、本市における生活保護行政の実態について、数点質問をさせていただきます。 まず1点目、本市における直近過去5年間の申請件数の推移を、2点目、本市における直近過去5年間の年平均の保護世帯数の推移と保護率の推移を、3点目、本市における直近過去5年間の保護費の推移を、4点目、生活支援課ケースワーカーの人数を、5点目、直近の不正受給の件数と金額をそれぞれお尋ねします。 また、本市における生活保護行政の基本理念について、市長の御見解をお伺いします。 続きまして、住民税について、中でも外航船員に対する減免措置について質問をさせていただきます。 我が国は、海上貿易立国として、国民の経済安全保障食料安全保障、また、非常事態における海上輸送の重要性については認識しつつも、国家主権の及ぶ輸送体制の確立にはまだまだほど遠く、自国籍船、自国船員による輸送体制の再構築は急務であります。また、経済発展に不可欠な経済安全保障の確保の点においては、外国航路の維持拡大は不可欠であり、その維持拡大には、船舶に乗り組む日本人船員があってこそ実現するものであります。 しかしながら、船員を取り巻く特殊性の高い就労環境が特に若い世代に受け入れられず、結果として、日本人船員の減少に拍車をかけ、外国人船員が急増するということになっています。 そのような状態から、今後、経済安全保障の確保の点において大変懸念される事態となっています。 外航船員は、1年のうちの大半を船の上で生活をし、継続して日本に居住していない期間が長期にわたるため、地方公共団体住民サービスの享受が制約されています。個人住民税の応益性の観点から、まずこの点に注目をし、私は打開策の一つとして、これから述べます諸事情から、外航船員に対する個人住民税の応益性を考慮した税制改革が、日本人船員の増加と経済安全保障の確保の点について効果的であると考えます。 まず、1つ目の理由として、我が国は四辺を海に囲まれた島国であり、今日において、国内経済もほぼ海上交易に依存しています。特にエネルギー資源につきましては、石油99.8%、石炭98.4%、天然ガス96.6%、原子力に至っては100%依存しています。また、輸出においても、ハイテク工業品だけで2,000万トン、第一次産品を含めると7,000万トンにも及びます。 2つ目の理由として、我が国の海運会社がしようとしている船舶の総体は、日本船籍、仕組船及び日本の海運企業が外国の船主から借り入れた外国船である外国用船で構成されており、日本商船隊の90%以上の船舶が仕組船と外国用船で構成されているのが現実です。このため、日本商船隊約2,700隻のうち日本国籍はわずか100隻余り、日本人船員は2,200人まで減少しており、国土交通省を主体に、欧州を初めとする諸外国並みの船舶税制、トン数標準税制が実施されています。 3つ目の理由として、我が国の貿易物資の安定輸送の確保、船舶運航等にかかわる海技の維持向上による国益、国民生活維持存続のため、日本人船員の拡充が喫緊の課題となっていること。 また、2007年6月の国土交通省交通政策審議会国際海上輸送部会におきましても、我が国の国民が生活保護最低賃金レベルの生活を1年間余儀なくされる状況を想定し、日本国船450隻、日本人船員5,500人が必要であると取りまとめられましたが、2011年7月現在における外航部門の船員数は3,000名にとどまっています。 4つ目の理由として、日本人船員拡充のためには船員税制の確立が効果的であると考えており、2008年7月、海上運送法等の改正案を審議した第169回国会審議の場におきましても、検討の必要性を認める国土交通大臣答弁が行われ、衆参両院の附帯決議に反映されたこと。 附帯決議とは、平成20年5月21日に開かれた衆議院国土交通委員会において、安定的な海上輸送を確保する上で、日本船舶の確保並びに日本人船員の育成及び確保が重要であるとして、船舶の特別償却制度とともに船員の雇用にかかわる支援措置の充実により、国際的な競争条件の均衡化を図ることが決議されました。 また、平成20年5月29日に開かれた参議院国土交通委員会においても、船員の雇用、待遇改善にかかわる支援措置の充実が決議されております。 このような中、平成23年度第19回政府税制調査会において、地方自治体の裁量による船員に対する住民税の減免を制限する自治省内簡が23年目にして効力の無効が確認されました。 また、平成23年度の税制大綱においても、住民自治を確立し、地域主権改革を推進するため、地方税制度を、自主的な判断と執行の責任を拡大する方向で抜本的に改革し、自主的な判断を拡大の視点に立って、地方税法で定められている過剰な制約を取り除き、地方自治体が自主的に判断し、条例で決定することや規則等で定めることができるようになっております。 参考までに、地方税法の一部抜粋を紹介します。市町村民税の減免について、地方税法第323条に「市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において市町村民税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の条例の定めるところにより、市町村民税を減免することができる。但し、特別徴収義務者については、この限りでない。」とあります。 また、他の地方議会を参考にしますと、本年2月、三重県四日市市議会の代表質問におきまして、質問に立った議員が、外航船員船上生活が長く、地方自治体住民サービスが制約されているとして、住民税減税措置の導入の意向を市長に質問されました。当局答弁で、田中俊行四日市市長は、市民税の応益的な性格の面から法的整理を行っていきたいとして、船員優遇税制の導入に取り組む非常に前向きな意向を示した経緯がございます。 そこで、お尋ねをします。 先ほども申し上げましたが、外航船員船上生活が長く、地方自治体住民サービスの享受が制約されています。 以上の理由などから、海洋貿易立国日本における船員政策への取り組みと、これらの現状と諸事情を勘案し、また、市民税の応益性を考慮し、住民サービスの対価である市民税の課税見直し、すなわち外航船員に対する住民税の減免措置を行うなどの方策を取り入れるべきであると思いますが、当局の見解をお伺いします。 以上をもちまして、私の第1問とします。(拍手) ○議長(和田秀教君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) おはようございます。3番永野議員一般質問にお答えいたします。 生活保護に関して、本市における生活保護行政の基本理念はどういうものか、市長の見解はということであります。 生活保護行政は、国が定めた生活保護法令や実施要領に従って適正に執行されるべきものであり、議員御指摘のとおり、保護を必要とする方々については最後のセーフティーネットとなるので、個々の事情を把握、考慮し、必要な方に必要な範囲で、有効かつ適切に実施されるべきものだと考えております。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 小松福祉局長。 〔福祉局長小松孝雄君登壇〕 ◎福祉局長(小松孝雄君) 3番永野議員の御質問にお答えします。生活保護について5点でございます。 直近過去5年間の申請件数、直近過去5年間の年平均の世帯数と保護率、直近過去5年間の保護費の推移、生活支援課ケースワーカーの人数、直近の不正受給の件数と金額についてです。 1点目の、直近過去5年間の保護の申請件数については、平成19年度は825件、平成20年度は891件、平成21年度は1,114件、平成22年度は1,210件、平成23年度は1,155件です。 2点目の、直近5年間の年平均の保護世帯数と保護率については、平成19年度は5,136世帯の17.85パーミルです。なお、パーミルとは千分率です。平成20年度は5,303世帯の18.57パーミル、平成21年度は5,608世帯の19.85パーミル、平成22年度は6,011世帯の21.24パーミル、平成23年は6,462世帯の22.55パーミルです。 3点目の、直近5年間の保護費の推移についてですが、平成19年度決算額が122億9,744万5,593円、平成20年度決算額が128億2,307万1,989円、平成21年度決算額が135億8,914万5,677円、平成22年度決算額が143億9,069万9,621円、平成23年度決算見込み額で154億3,666万8,031円です。 4点目の生活支援課ケースワーカーの人数ですが、平成19年度は55名で、平成24年度は58名です。 5点目の直近の不正受給の件数と金額についてですが、平成23年度は113件の5,984万8,928円です。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 山口財政局長。 〔財政局長山口研悟君登壇〕 ◎財政局長(山口研悟君) 3番永野議員一般質問にお答えいたします。 外航船員に対する住民税の減免措置を行うなど、方策を取り入れるべきではないかとの御質問でございます。 外航船員に係る税制の見直しにつきましては、平成22年度、平成24年度に税制改正要望が行われてきたところですが、外航船員の方々だけ別扱いにするということについて、課税の公平性に照らし、非常に難しい、また、本当に課税がネックとなり船員が確保されないのか、陸に上がれない期間が長いことにより若い人がなかなか定着しないことが原因なのか、有効性という観点から議論が必要といった議論が税制調査会でなされ、改正が見送られてきたところです。 外航船員に対する住民税の減免措置につきましては、住民税は受益者負担金等とは異なり、特別の給付に対する負担としてではなく、具体的なサービスを受けるか否かにかかわらず、公共サービスを提供するため広く負担をしていただいているものであること、他の海外勤務者など、我が国または本市に居住しない期間が長い職種との関係で、船員に限定した減税は課税の公平性の観点から問題はないのか、外航船員も、家族も含め、地方公共団体からさまざまな行政サービスを受けているのではないかなどの観点から、慎重な検討が必要だと認識しております。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 3番。 〔3番永野裕久君登壇〕(拍手) ◆3番(永野裕久君) それぞれ答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。 まずは、生活保護についてですが、申請件数のみ平成22年度の1,210件から平成23年度の1,155件と若干の減少が見られますが、あとは世帯数、保護率、保護費ともにふえ続けていることがわかりました。 特に、保護費はこの5年間で急激に増加している様子がわかり、平成23年度決算見込み額では154億3,666万8,031円と、本市の財政に非常に大きなウエートを占める数字となっております。この点から考えましても、生活保護行政のあり方が和歌山市政の行く末を左右すると言っても過言ではないくらい、喫緊の課題であると言えるでしょう。 私は、この課題の解決策の一つとして、ケースワーカーの人数に注目をしてみたいと思います。 厚生労働省では、ケースワーカー1人につき80世帯の生活保護受給者を担当するという基準を示しています。本市の生活支援課ケースワーカーの人数は、平成24年度で58名とのお答えでした。また、本市の平成23年度の保護世帯数は6,462世帯ということでありました。これは、ケースワーカー1人当たり平均で約111.4世帯ということであり、厚生労働省の80世帯という基準を大きく超えています。 ケースワーカーの主な職務は、自立支援と保護の適正実施であります。ケースワーカー1人当たりの担当ケース数が多くなりますと、当然、過重負担がかかるということになります。このままケースワーカーが肉体的、心理的負担を抱えたまま業務に当たり続けると、自立支援の面においては、相談者の声にゆっくり耳を傾けるゆとりがなくなり、機械的な対応へとつながりかねません。 保護の適正実施の面におきましても、十分な訪問時間が確保できなくなります。よって、的確な自立支援が困難となり、それが不正受給の発見のおくれにもつながります。 先ほどの生活保護行政の基本理念についての市長答弁で、生活保護行政は、国が定めた生活保護法令や実施要領に従って適正に執行されるものとお答えいただきました。 そこで、市長答弁を踏まえてお尋ねします。 先ほども申し上げましたが、厚生労働省では、ケースワーカー1人につき80世帯の生活保護受給者を担当するという基準を示している中で、本市生活支援課ケースワーカーの人数が、平成24年度は58名、1人当たり平均約111.4世帯という現状であります。 このような、ケースワーカーにかかる厚生労働省基準を超える過重負担を早急に解消し、変化する社会情勢に応じて、生活支援課ケースワーカーの増員が必要であると思いますが、当局の見解をお伺いします。 それと、もう一点お尋ねをします。直近の不正受給の件数と金額についてですが、答弁では、平成23年度で113件、5,984万8,928円とのことでした。この不正受給の調査方法はどのようなものでしょうか、お答えください。 続きまして、住民税についての再質問に移ります。 先ほどの山口財政局長答弁の中で、他の海外勤務者など、我が国または本市に居住しない期間が長い職種との関係で、船員に限定した減税は、課税の公平性の観点から問題はないのかといったことから、慎重な検討が必要だと認識しているとのことでしたが、外航船員は、海外勤務者などで我が国または本市に居住しない期間が長い職種とは違い、陸におりたくてもおりることができないという特殊事情があります。 この特殊事情から住民票を移すことができず、例えば、民主主義の原理原則である選挙の投票にも支障を来します。船上からファクスでの投票が可能な洋上投票制度があるものの、何しろ選挙中は船の上ですから、候補者を選定する材料となる情報源が乏しい上、事前の手続と手間が複雑であり、地上で生活してる人とは違い、事実上、非常に困難であると言えます。しかも、洋上投票制度は国政選挙に限ったことであり、地方選挙にはございません。 それと、財政局長答弁の中で、もう一つ、外航船員も、家族を含め、地方公共団体からさまざまな行政サービスを受けているのではないかといった観点からも、慎重な検討が必要だと認識しているとのことでした。これについても、外航船員の中には当然単身者もいるわけであります。 第1問でも申し上げましたように、平成23年度の税制大綱においても、住民自治を確立し、地域主権改革を推進するため、地方税制度を、自主的な判断と執行の責任を拡大する方向で抜本的に改革し、自主的な判断を拡大の視点に立って、地方税法で定められている過剰な制約を取り除き、地方自治体が自主的に判断し、条例で決定をすることや規則等で定めることができるようになっております。 このような住民自治という時代の流れの観点からも、今後、住民税についての議論が行われていく機会が多くなるでしょう。 確かに、住民税について、中でも外航船員に対する住民税の減免措置を行うことは、一朝一夕で議論し、解決できない問題であるかもしれません。幾つかの検討課題があり、そういった意味では、今すぐに結論を出すことは難しいでしょう。 先ほど財政局長が答弁されましたように、慎重な検討が必要であるとの認識を持つことは、私も一定の理解をしますし、否定をするつもりはありません。しかし、外航船員に対する住民税の減免措置については、先ほども申し上げましたが、陸におりたくてもおりることができないという特殊事情は無視できないと思います。 今後、本市も方向性を考えていくなどの柔軟な姿勢も必要であると思いますが、当局の御見解をお伺いします。 以上をもちまして、私の第2問とします。(拍手) ○議長(和田秀教君) 小松福祉局長。 〔福祉局長小松孝雄君登壇〕 ◎福祉局長(小松孝雄君) 3番永野議員の再質問にお答えします。 生活保護について2点でございます。 まず、厚生労働省基準を超える過重負担を早急に解消し、変化する社会情勢に応じて生活支援課ケースワーカーの増員が必要であると思うが、当局の見解はどうかとの御質問であります。 近年の高齢化の進展や景気低迷による経済状況の悪化などにより、生活保護受給世帯が急増しています。このため、ケースワーカー1人当たりが担当する世帯数は、社会福祉法で定める標準数を大きく超えているのが現状です。 このことから、平成22年度から非常勤のケースワーカー補助員の採用を始め、平成24年度において9名を採用し、比較的安定した高齢者世帯約1,500世帯の家庭訪問を担当することで、ケースワーカー1人当たりが担当する世帯数をより標準数に近づけ、負担の軽減を図るように努めてきました。 また、これと同時に、平成22年度から就労支援や健康管理支援を強化するための自立支援班を新設し、保護受給者の支援に努めてきましたが、今後も、保護世帯数の増加が予想されることから、関係部局と協議し、ケースワーカーを確保してまいります。 次に、不正受給の調査方法はどのようなものかという御質問です。 不正受給の調査方法については、ケースワーカーが家庭訪問し、日常生活実態の把握に努め、その中で、就労収入や年金、手当等の申告漏れがないかなどの聞き取り調査を行います。 また、家庭訪問調査で把握し切れないものについては、課税調査を初め関係機関に書面にて照会をかけ、不正受給の調査に努めています。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 山口財政局長。 〔財政局長山口研悟君登壇〕 ◎財政局長(山口研悟君) 3番永野議員の再質問にお答えいたします。 外航船員に対する住民税の減免措置について、本市も方向性を考えていくなどの柔軟な姿勢も必要であると思うが、当局の見解はどうかとのお尋ねでございます。 住民税は受益者負担金等とは異なり、特別の給付に対する負担としてではなく、具体的なサービスを受けるか否かにかかわらず、公共サービスを提供するため広く負担をしていただいているものであるということを踏まえながら、第1問でお答えしたような論点、また、陸に上がれない期間が長いということと住民税との関係がどのように整理されるかなど、他都市の動向も含め、研究しています。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 3番。 〔3番永野裕久君登壇〕(拍手) ◆3番(永野裕久君) それでは、それぞれ御答弁をいただきましたので、再々質問に入ります。 まず、生活保護についてですが、ケースワーカーの増員については、今後、関係部局と協議し、確保していくとの答弁をいただきました。また、ケースワーカーは保護世帯の家庭訪問調査を行うことにより不正受給の調査も行うとのことですから、最前線に立つケースワーカーの担う役割は大変重要であります。 生活保護行政にとって大切なことは、不正受給をなくし、本当に困っている人を助けることであると思います。本当に困っている方が助かる社会保障なら、市民が喜んで税金を払いたいと思えるような制度でありたいものです。 当局におかれましては、著しく変化する動向を一層注視し、社会情勢に応じて臨機応変かつ適切な対応を要望させていただきます。 また、外航船員に対する住民税の減免措置については、他都市の動向も含め研究しているとのことですので、今後の研究の成果を期待したいと思います。 第3問は、質問というよりも要望と期待を込めました。 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(和田秀教君) 次に、森下佐知子君。--28番。 〔28番森下佐知子君登壇〕(拍手) ◆28番(森下佐知子君) 議長のお許しを得ましたので、一般質問をさせていただきます。 まず初めに、児童福祉についてお伺いいたします。 保育所は、昼間、仕事などで保育できない家庭の子供を預かり、必要な生活習慣を身につけさせ、遊びや生活を通して生きる力をはぐくむ場所です。働く保護者にとってとりでとなる事業であると同時に、子供たちにとっても、互いにかかわる中で育ち合っていく場でもあります。したがって、保護者にとって安心できる環境であること、安価な保育料であること、豊かな保育内容が保障されることが求められます。 現在、都市部では、認可保育所に入ることができない待機児童の問題が深刻になっています。その背景には、子育てと仕事を両立したいという願いが高まっていることとともに、若い世代の不安定雇用化による貧困の広がりのもとで共働きがふえていることがあると言えます。 ところが、安心して子育てするためには保育所の数をふやす必要があるにもかかわらず、その願いに逆行して、政府は認可保育所の建設、整備を怠ってきました。待機児童の解消のために保育所を増設するなど、本来必要な手だてをとらず、定員を弾力化させ、詰め込み保育でよいとするその場しのぎのやり方が問題を深刻化させ、現在に至っています。 保育行政を少しさかのぼってみますと、国は、1980年代には、保育所の運営費に充てるべき国庫負担を80%から50%に削減し、加えて2004年には、公立保育所費用の国庫負担を一般財源化し、民営化を促進する方向へシフトしてきました。そのことは、自治体が保育所を新設したくても、財政的な負担が大きく、二の足を踏むことにつながっています。 さらに、政府は、今、税と社会保障の一体改革の中で子ども・子育て新システムを提案し、保育制度を変えようとしています。しかし、この案は現場の声を聞くべきだと多くの反対の声が上がっています。そのことは、先般の代表質問でも紹介しました。今回は、このことについて踏み込んだ議論はしません。 現在の児童福祉法にのっとった保育行政のあり方という視点でお伺いいたします。 児童福祉法第24条は、「児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあつたときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない。」とうたっています。これに基づくならば、市町村は、公立保育所や認可保育所への委託によって保育を提供しなければなりません。そして、運営費の国庫負担制度と保育所最低基準によって、国と自治体が保育の保障と保育水準の確保、保育費用の負担に責任を持つ仕組みになっています。 和歌山市の保育行政は、現在、公立保育所が22カ所、認可保育所が35カ所、合計57カ所が受け皿となっています。午前8時から午後5時までの8時間保育に加え、一時保育、長時間保育、障害児保育、乳児保育、病後児保育、休日保育、子育て支援拠点事業などの特別保育を行っています。 2006年、和歌山市は、公立保育所民営化等基本方針のもとで民営化等整備計画を策定し、民営化する優先順位を借地保育所、木造保育所として、この間、城南保育所、新堀保育所、和歌浦保育所、直川保育所の民営化が実施されてきました。この6月補正では、岡崎保育所における民営化の予算も提案されてきています。 和歌山市が公立保育所の今後のあり方を検討し、計画を立てること、あるいは耐震上問題のある園舎の建てかえを進めることを否定するものではありません。しかし、今、岡崎保育所と同様、木造園舎である河西保育所が民営化の対象であることを知らされていなかった保護者から疑問の声が上がっています。私は、この間、繰り返し行われてきた当局の皆さんと保護者の皆さんとの話し合いに同席もし、市長への申し入れにも同席させてもらいました。事態が紛糾していることを見るとき、行政の進め方を初め、計画そのものが本当にこれでいいのかと感じざるを得ません。 そこで、お伺いいたします。 河西保育所における現在の状況とこれまでの経過についてお答えください。 河西保育所を民営化する理由は何でしょうか。 現在の状況になっていることについて、どのように受けとめておられますか。 次に、公共交通のあり方についてお伺いいたします。 高齢化社会が加速していると言われる昨今、ますます必要不可欠の課題である公共交通の問題は、この議場でも先輩同僚議員が地域の問題として、また、和歌山市全体の問題として取り上げてこられました。 さきの議会でも取り上げられた事項ではありますが、1人より2人、2人より3人、問題提起する人数が多いほど需要や切実度が高いと言えるのではないかと思い、私も取り上げさせていただくことにしました。重なる部分があろうかと思いますが、御了承ください。 先般、交通政策課より、和歌山市域における弊社路線バスの再編成についてという報告を受けました。それによりますと、第1次路線再編成として、既にこの4月11日から実施されている和歌山大学線の新設や系統の延伸とともに、経路変更や路線統合、そして築港線の廃止、また、第2次路線再編成として、この10月から亀川線の廃止が明らかになりました。この報告を受けた後、安原在住の市民からたびたび、安原地区ではこのバスが頼りだったのに、なくなると不便で困ると不安の声が寄せられました。少し前には、紀三井寺線の廃線問題が明らかとなりました。 これは、採算を度外視して経営できないというバス会社の都合もさることながら、不便だから乗らない、乗らないから縮小、統合、廃線が助長される、ますます不便になるという悪循環が今の和歌山市の現状です。 1995年を基準とした利用者の利用率を経年で見ると、2008年には、全国の74.8%に対し和歌山バスは60.7%と減少率が大きくなっています。これを自家用車との対比で見ると、過去35年間でバスの利用者は70%減少したのに対し、自家用車保有台数は150%増加しています。 一方、バスの利用状況は、全年齢では60%が利用していない、年齢別では、年齢が上がるにつれて利用頻度が高くなる、さらに、利用目的は、全年齢では買い物、通院が多くなっています。利用しない理由は、「他の交通手段の方が便利」が43.7%、「最寄りのバス停までが遠い」が29.7%、「目的地へ行けない」が22%など、利便性の悪さが上位を占めています。この数字は、いずれも当局の調査資料によるものです。 今後、さらに高齢化は進み、自家用車を運転し続けることが困難になることが予想され、公共交通施策をどう進めていくのかということが緊急の課題です。同時に、交通空白地域がふえることにより、買い物を初め、移動そのものが困難になることが予想される中、早急に対策を講じる必要があります。 そこで、お伺いいたします。 和歌山市の公共交通におけるバスの位置づけはどうなっていますか。 今後、予想される公共交通の状況と課題は何ですか。 安原地域の現状と課題は何ですか。 以上をお伺いいたしまして、第1問といたします。(拍手) ○議長(和田秀教君) 小松福祉局長。 〔福祉局長小松孝雄君登壇〕 ◎福祉局長(小松孝雄君) 28番森下議員の御質問にお答えします。 児童福祉について3点でございます。 まず、河西保育所における現在の状況とこれまでの経過についての御質問でございます。 保護者会に対して、現在の木造園舎が耐震基準を満たしていないため、園庭に仮設園舎を設置して児童の安全を確保すること、また、河西保育所の民営化先を公募し、現在の木造園舎撤去後、民営化先が新園舎を建設し、平成26年4月から民営化することを説明させていただきましたが、御理解を得られていないのが現在の状況です。 なお、これまでの経過といたしましては、2月から5月にかけて説明会を4回開催しており、6月6日には副市長が保護者会と面談し、要望をお伺いしています。 次に、河西保育所を民営化する理由は何かという御質問です。 河西保育所を民営化する理由としましては、河西保育所は、昭和43年に建設された木造園舎で老朽化が進んでいること、公立保育所の配置バランス、受け皿となる社会福祉法人があることで公募は可能であると考え、民営化施設として選定したものです。 最後に、現在の状況になっていることについて、どのように受けとめているのかという御質問です。 福祉局といたしましては、あくまでも園庭での仮設園舎設置と河西保育所の民営化を進めていきたいと考えておりますが、保護者会の御理解を得られていない現状を踏まえまして、今後は、実施案の再検討を行い、保護者会の御理解が得られるよう誠意を持って話し合っていきたいと考えています。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 坂本総務公室長。 〔総務公室長坂本安廣君登壇〕 ◎総務公室長(坂本安廣君) 28番森下議員の一般質問にお答えします。 公共交通のあり方について、3項目の御質問です。 まず、本市の公共交通におけるバスの位置づけについてですが、本市の公共交通網は、JR和歌山駅と南海和歌山市駅が鉄道の拠点となり、この2つの駅を中心に鉄道網やバス路線網が形成されており、鉄道では阪和線、紀勢本線、和歌山線、南海本線、和歌山港線、加太線及び貴志川線の計7路線、31の駅がございます。 また、本市のバス路線は、和歌山駅、和歌山市駅を拠点として、主要道路を中心に郊外に向けて放射状に形成され、和歌山市駅を22路線69の系統により広範囲を運行し、鉄道網とともに市民の交通手段として重要な役割を担っていると認識してございます。 次に、今後予想される公共交通の状況と課題につきましては、モータリゼーションの進展等により公共交通利用者の減少が進んでおり、鉄道事業の不振とともに、バス路線においては、収支率の悪い路線のさらなる廃止が予想されます。 今後、本格的な高齢化社会を迎えることからも、交通弱者等の移動手段の確保を図ることや過度なマイカー依存から公共交通へ利用転換を促すことが重要な課題であると考えます。 今後は、今年度に予算計上しております南海和歌山市駅のバリアフリー化、公共交通機関相互の連絡性の向上、車での送迎や自転車から公共交通への乗りかえを促すための鉄道駅を中心としたまちづくりを進める駅周辺整備の調査を進めるとともに、公共交通案内人による市内の交通情報の提供等を展開し、利用転換に努めたいと考えています。 最後に、安原地域の現状と課題については、バス路線として亀川線が運行されており、当該路線を維持するため、国、県とともに協調補助をし、特に本市としましても、これまで沿線住民の方々に対しまして、時刻表の配布等により利用啓発に努めてまいりましたが、収支の改善傾向が見られないことなどを理由に、平成24年10月1日付で廃止されることになりました。 このバス路線が廃止になりますと、安原地域では、広範囲にわたり交通空白地域が拡大することから、代替交通手段の確保が課題となりますので、現在、紀三井寺地区において進めています地域バス導入などと同様の対策を地元自治会等と協議してまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 28番。 〔28番森下佐知子君登壇〕(拍手) ◆28番(森下佐知子君) 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。 まず、児童福祉、河西保育所の問題についてです。経過と現状について述べていただきました。 耐震化に伴う園舎の建てかえと民営化を2年後に実施することに理解が得られていない、そのことに対して、4回説明会や懇談会を持っているという、そういうことでした。先日は市長への申し入れも行ったということで、そこにも当局の皆さんも同席されたということです。 民営化の理由をお伺いいたしました。河西保育所が木造園舎で、老朽化をしているということが最大の理由であろうかということが伺えました。 今の状況をどのように受けとめているかということに対しては、理解を得られるように話し合っていくと、実施案の検討も進めるということでした。私も、この間、何回か話し合いに同席をさせていただいているんですが、なかなか折り合いがつかないその理由は、さっきの答弁では実施案を検討するということでしたけれども、園庭に園舎を建てる、仮設園舎であろうと本来の園舎であろうと、それを建てるという方針は変えていないんです。そこが最大の問題であるということだと思うんです。 保護者の皆さんの声も皆さんのところに届いていると思うんですけれども、まず1つは、園庭内での仮設園舎を建設するということに対する不安、そして2つ目には、民営化による環境の変化を心配しておられるという、この2点だと思うんです。いずれも公立保育所で、本来子供に合った保育が実施されているということで入れていただきました。 近くで公立の保育所がなくなることが残念、どうぞ利益や園児勧誘のための保育所のみの幼児教育に偏らないためにも、河西保育所の存続を希望しますという声。 あるいは、園庭に仮設園舎を建てるのをやめてほしい、園庭を使うことができず、子供たちはすぐ外に出て遊ぶことが難しくなる。公園に行けばいいと言われますが、そう簡単に園外に行けるものではありません。今、交通事故の話もよく聞くので、外に出るということはそういう危険がふえるということ。建て直すのであれば、ほかのところにしていただきたい。 あるいは、園庭に仮設園舎を建てないでください。レイアウト案を見ましたが、真横での工事によるばいじん、騒音、振動、工事車両の危険性など、子供たちが毎日その中で過ごすとなると心配でならない。市の方は、保険などでできるだけ配慮すると言っていますが、紙面上で話し合っていても、実際に何か出てきては無責任過ぎます。子供たちから園庭を奪わないでください。耐震の伴う子供たちの安全を願うならば、経費や期間にとらわれないで、ほかの土地での耐震工事をお考えください。 あるいは、2年前に仕事で多奈川小学校の体育館の耐震工事をずっと見る機会がありました。フェンスで仕切っていましたが、児童のすぐ近くを重機が通り、ガードマンも2~3人はいましたが、低学年ぐらいの子は目を盗んでフェンスの中に入ろうとしたり、好奇心で重機に近づいたりしていました。その子供たちよりも小さい子供が、好奇心を持たずに近づかないということが果たして可能でしょうか。とても安心して預けられません。ほかの場所で考えてほしい。 また、公立の存続と仮設園舎を園庭に建てないでください。予算が、期間がと言う前に、子供たちの命のことを大事に考えてください。 ここに集約されていると思います。 また、今回の問題をややこしくしている最大の原因は、私は、6月6日付で市長に提出された要望書にも書かれてあるんですけれども、これによりますと、保護者の皆さんはことしの2月に突然知ったということです。民営化方針というのは、もう何年も前に決まっていたんですが、このことがずっと知らされずにいた。しかも、当局の皆さんが説明会を開いたから知ったのではなくて、そういう話をいろんなところから漏れ聞く中で、本当のところはどうなんだという、保護者が説明を求める、そういう説明会を開いて初めてその中身が明らかにされるというのが事実だったようです。 特に、今まで入所されている入所児、それから、ことし入所されている新入園児の保護者にさえそのことは知らされていませんでした。市の決めたことにはそのまま従えばいいということなのでしょうか。 仮設園舎を園庭に建てることについてですけれども、保護者の皆さんは、耐震化を進めるということには反対をしておられるわけではありません。なぜ、園庭内に仮設園舎を建てるのかということが一番問題だと思っておられるんです。 子供たちにとって、園庭はすごく大事な保育内容の一環であって、園舎からすぐに外に出て遊べるその園庭の役割は本当に大きいものがあります。市はその不安に対して、外部の公園へ出かければいいというふうに答えられました、説明会の中で。6月4日、私は、5人の保護者の皆さんと河西保育所に出かけまして、現地調査をしてきました。子供たちの日課を教えていただきますと、朝登園してから大体9時半ぐらいまでは、雨が降っていなければ外で遊んだり、園舎の中で遊んだりということで、今ぐらいの季節になってきますと、気候もいいということで、外で遊ぶ子供たちがほとんどでありました。 その中で、私もその時間にちょうど到着をしたんですけれども、まず、河西保育所に面する道路、ここは幅が4メートル弱しかありません。9時半から10時までの30分間、行き交う車、全部数えてみました。まず車です。北行きが13台、南行きが12台。次に自転車。北行きが15台、南行きが17台。バイクですが、北行きが5台、南行きが8台。いずれも、かなりのスピードを出して行き交っていきました。たった30分間の間に、これだけの車両もしくは自転車が通っているわけでありまして、この時間帯に外へ出ようとすると、かなりの危険が伴うということがよくわかりました。 それから、外へ保育者が子供たちを連れ出して公園で遊ばせるということを言っておられましたので、一番近い公園、そこに付随するもう少し近い公園ということで、そこも一緒に歩いてみました。 最も近い公園は、大人の足で大体5分程度。公園の大きさは縦10メートル25センチ、横14メートル65センチ。滑り台1つ、ブランコ4つ、保育園の園庭の広さとは比べものになりません。また、その住宅街から苦情が来たため、そこには行かないという保護者の皆さんもありました。 次に近い公園は、大人の足で10分程度、公園の大きさは、縦12メートル71センチ、横33メートル71センチ、滑り台1つ、ブランコ4つ、鉄棒2つ、ここは比較的広いけれども囲いがありません。いずれも、毎日連れていくには無理があるのではと思われました。 2つ目の問題は、仮設園舎の建設に伴う危険性です。保護者の皆さんも指摘をされておりますように、振動、騒音、重機の存在への不安。これについては、保護者の皆さんがみずから調べた資料--既に当局の皆さん、市長にも渡っていると思います。そこにも書かれておりますけれども、大体市が決めている振動規制というのがありまして、これは75デシベルで、大体震度2~3ぐらいということだそうです。これが、50~55デシベルぐらいになると苦情がだんだんふえ始めるということで、環境省環境管理局大気生活環境室が出している手引にそういうことが載っているということです。最大振動は75デシベルということですが、こんな騒音や振動の中で保育されても、規制値の範囲内であるので我慢しなければならないということになるのではないか。 また、工事の時間も朝7時から夜7時まで認められているということで、保育所で過ごす間はずっと騒音や振動が続いて、工事が始まってしまえばそういう環境で生活することになると。 また、河西保育所は乳児組があるので、お昼寝が年じゅうある。このような状況下で、果たしてお昼寝ができるのかということです。 保護者として、子供たちがそのような環境で数カ月を過ごすのはとてもつらいことだということでした。 次に、民営化の問題です。 これも、保護者の皆さんが、各保護者にアンケートをとっておられます。それによると、河西保育所を選んだ理由というのがありまして、少人数で先生の数が多い、先生の目が行き届きやすいというのが一番多くなっています。自宅から近いというのもございました。また、伸び伸びゆったりしている、ベテランの先生がいて、いい先生が多い、アットホームの雰囲気がいい、外遊び・自由遊びが多い、公立保育所だから入れたというようなことが上位に上ってきております。 今回のこの問題や、なぜ河西保育所を選んだのかということについては、市長への個人個人の手紙にも書かれております。 保護者は、ここにも示されているように、ここを選んで来られているわけです。だから、私はここをあえて民営化する必要があるのかと思わざるを得ないんです。 市の方針によりますと、公立24カ所のうち9施設を民営化する方針だと言いますけれども、河西保育所がたまたま木造園舎で老朽化しているということで選定をされています。しかも、説明責任が果たされていない。これは、非常に大きな問題だと思うわけですが、このことについてどのようにお考えなんでしょうか。再度聞かせていただきます。 和歌山市の公立保育所の果たしてきた役割、これから果たす役割について、市はどのように考えておられますか。 河西保育所の民営化を決めたのはいつで、そのことを保護者に伝えたのはいつですか。 1問で、誠意を持って対応すると言われましたが、河西保育所の子供たちへの安全対策や環境変化など、具体的にはどのような努力をされるのでしょうか。 次は、市長にお伺いするんですが、先般の市長への申し入れの内容について、市長は把握をされておられますか。これを聞いてどのように思われましたか。市長の率直な思いを聞かせてください。 それから、過去の問題ですが、大新幼稚園と西山東幼稚園の統廃合の問題、それから学校給食民営化の際の小倉小学校の問題、和歌浦保育所の民営化の問題など、たびたびこのような問題が起こっている。その原因をどのように当局の皆さんは教訓化してきたのでしょうか。このことも私は疑問に思っております。これについても、市長がどう思っているか、そのことをお答えいただきたいと思います。 次に、公共交通について再質問させていただきます。 バスの位置づけについてお伺いしました。市民の交通手段として重要な役割を果たしている、しかし、バス路線については、収支率の悪い路線のさらなる廃止がこれから予想される、今後は、高齢化社会に向けて過度なマイカー依存から公共交通への利用転換を図る、このように言われました。それはそれで、私は全く異存はないわけですけれども、しかし、市の方針として、果たしてそれが前へ進んでいるのかどうかという点では、非常にわかりにくい状態になっているのではないかと思うわけです。 一方で、市長は、インターチェンジ--今度は南インターの計画をするというふうにかなり意欲を持たれているわけなんですが、ここに多額の投資をするという計画については、私は矛盾点もあるのではないかと思います。過度なマイカー依存から転換をするというのであれば、まずそこを具体化していくということが非常に大事なのではないでしょうか。 こういう点でも、私は、公共交通へのビジョンが市民のところになかなか見えていないというのが残念でなりません。 和歌山市の長計を一回読み直してみました。これを見ても非常にわかりにくくて、さっぱり全体像が見えてきません。このことについて、もっと丁寧に計画を説明していく必要があるのではないか、そういうふうに思います。 また、安原地域については、代替交通手段の確保として、地域バス導入を地元と協議するというお答えでした。地元にはそのことがどのように伝わっているのでしょうか。 まず、地域の不安にこたえ、ともに考えていくという姿勢を示すことが大切だと思います。特に、市が何をどのようにしていくのか、地元としてどんなことをしたらいいのかということが具体的にわからないことへの不安もあるのではないかと思います。このことについても、私は丁寧に答えていく、説明をしていく、市がそこをコーディネートしていくといいますか、橋渡しをしていくという役割を果たす必要もあると思います。そのことを踏まえて、再度お聞かせをいただきたいと思います。 1つ目は、今後の安原地域に対する具体策はどのようにお考えでしょうか。 また、和歌山市の長計--先ほど私、読み返したと言いましたけれども--ここにはこう書かれてあります。「公共交通体系の研究を長期的観点から進めていくとともに、モビリティ・マネジメントなどについても取り組んでいく」、これの現段階の状況と、具体的な公共交通に関する方針と計画がどうなっているのか、これをわかりやすく説明してほしいと思います。 以上をお伺いいたしまして、再質問といたします。(拍手) ○議長(和田秀教君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 28番森下議員の再質問にお答えします。 まず、河西保育所の問題について、6月6日の市長への申し入れの内容について市長が把握しているかどうか、聞いてどのように思ったか、率直な思いを聞きたいということであります。 保護者の方々から提出された要望書を拝見し、副市長から6月6日の保護者会との面談の報告を受けております。保護者の方々がお子さんを心配される気持ちは十分理解しておりますが、園舎の建てかえ工事は、大きな地震から園児たちの身を守るためになるべく早く実施しなければならないと考えています。 要望書によれば、保護者の方々が現在の河西保育所の保育を高く評価していただいているようであり、大変ありがたいことですが、保育所の民営化は、和歌山市全体の子育て支援、子育て体制の充実のためにも、計画どおりに進めていくことが必要と考えています。 もちろんのことですが、園舎の建設方法、民営化の時期につきましては、保護者会と協議していく必要があると思っております。 次に、大新幼稚園、西山東幼稚園の問題、それから学校給食民営化のときの小倉小学校の問題、また、和歌浦保育所の民営化など、こういう問題が起こるたびにいろいろ協議して、非常に問題があったということについてどう教訓化してきたのかという御質問であります。 民営化ということで、これまでとは施設や保育士等、なれ親しんできた環境が確かに変わりますんで、これまでの例でも、保護者から不安の声が出たケースがございました。今回の河西保育所につきましても、当初の市の説明が保護者から唐突と受けとめられたことから、いろいろ御意見をいただくことになった面もあろうかと考えています。 したがいまして、過去の経験を踏まえ、緩やかな移行ができるよう、必要な準備期間を置きたいと考えています。その間に、保護者の方々の選択を可能にするとともに、移行期間の園児のフォローや、近隣公立保育所の充実についても行ってまいりたいと思っています。 いずれにいたしましても、移行後の保育所のあり方につきましては、保護者の方々の御意見をお聞きし、行政と保護者の方々との信頼関係を築いていくことが重要と考えております。 次に、公共交通のあり方についての再質問であります。和歌山市の長期総合計画に、公共交通体系についての説明が、方針についての説明が書いてあるけれども、現段階の状況と具体的な方針と計画、もうちょっとわかりやすく説明せよと、こういう趣旨であろうかと思います。 本市では、都市の構造として、中心機能を有する中心核と日常生活を支える機能及び都市の発展を支えるさまざまな機能を集積した地域核が惑星のように取り巻く拠点集約型の多核型都市を目指しております。先ほど、第1問で総務公室長からも答弁いたしましたように、本市の公共交通網は、7路線の鉄道網と22路線のバス路線網が、JR和歌山駅と南海和歌山市駅を中心として、郊外に向けて放射状に形成されておりまして、市域を広範囲に網羅し、道路網とともに多核型都市を支える本市の交通基盤となっております。 こうしたことから、鉄道網の一翼を担う貴志川線の廃線危機の際にも、沿線住民と一体となって存続維持に努めてきたところであります。 今後、本格的な高齢化社会を迎えることから、交通弱者等の移動手段の確保や、過度なマイカー依存からの転換等が必要と考えておりまして、公共交通の重要性は十分認識しているところですが、近年、公共交通利用者の減少等により、バス路線の廃止等、公共交通網の機能低下が生じていることは事実であります。 現在、本市では地域交通会議を設置し、公共交通体系の維持と再構築を図るため、公共交通の現状把握を行い、おのおののバス路線について機能、役割、重要度を評価するため、需給バランスや沿線の人口分布等の検証作業を進めております。 近年のバス路線廃止の対応としては、公共交通空白地域が拡大していますので、現在、紀三井寺地区で進めている地域バス、また、民間のお買い物バスや送迎バス等、多様な交通手段が相互に補完し合う公共交通体制を目指して、利用者の利便性と快適性の向上を図るとともに、体系的、継続的に計画することによって、公共交通体系の維持発展に努めてまいる所存であります。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 小松福祉局長。 〔福祉局長小松孝雄君登壇〕 ◎福祉局長(小松孝雄君) 28番森下議員の再質問にお答えします。 児童福祉について3点でございます。 まず、和歌山市の公立保育所の果たしてきた役割と、これからの果たす役割についてどのように考えるのかという御質問です。 公立保育所は、それぞれの地域のおける保育行政の中枢として、保育に欠ける子供の保育を行い、家庭や地域との連携のもとに養護及び教育を一体的に行い、保護者に対する支援及び地域の子育て家庭に対する支援などの役割を担ってまいりました。 今後については、施設の老朽化、園児の減少、保育需要の多様化などの環境の変化を踏まえ、障害児に対する特別保育などの人的、時間的な負担が大きいものや、保護者からの新たなニーズへの対応などが、公立保育所として取り組んでいくべき役割であると考えています。 次に、河西保育所の民営化を決めたのはいつで、そのことを保護者に伝えたのはいつかという御質問です。 河西保育所の民営化につきましては、平成20年8月に公立保育所民営化等整備計画を策定した際、平成26年度に民営化する施設としました。 なお、この計画につきましては、平成20年度から保育課のホームページにおいて公表しておりましたが、直接保護者会に説明したのは平成24年2月11日であります。 最後に、誠意を持って対応すると言うが、河西保育所の子供たちへの安全対策や環境変化など、具体的にどのような努力をするのかという御質問です。 子供たちの安全を第一に考え、工事現場周辺の仮囲いをすることはもとより、交通整理員並びに場内整理員を適切に配置し、安全対策には万全を尽くしていきたいと考えています。 また、工事の騒音や振動のために子供たちの精神面に影響が出ることがないよう、まず、児童が楽しい気持ちで工事期間中も過ごせるよう保育士が努力しながら、児童に変化の兆候がないか見守ります。 また、保育課所属の保健師、発達相談員が保育所を訪れてケアを行うなど、児童の精神面に影響が出ないよう、予防と対策に努めます。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 坂本総務公室長。 〔総務公室長坂本安廣君登壇〕 ◎総務公室長(坂本安廣君) 28番森下議員の再質問にお答えします。 公共交通について、今後の安原地域に対する具体策は何かとの御質問です。 具体策としての地域バスの導入につきましては、その必要性とともに、地域の方々の熱意が必須であると考えております。 このことから、安原地域の住民の方々が、本市が参加する地域バス等についての勉強会を通してその導入に熱意を持っていただき、前向きに進めていくという地域内での合意形成が得られましたら、紀三井寺地区での取り組みと同様に、その活動を本市が協力、支援し、地域の方々とともに地域バス等の導入に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 28番。 〔28番森下佐知子君登壇〕(拍手) ◆28番(森下佐知子君) 再々質問をさせていただきます。 まず、バスについてですけれども、安原地域で、地元の熱意といろいろ具体的にこれから検討してやっていただくということでしたので、私自身も地域の皆さんといろいろな働きかけをしながら、そこに関係するほかの議員さんたちとも協力をしながら一緒に頑張らせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 続いて、児童福祉の問題です。 市長からの答弁、それから当局からの答弁それぞれを聞いておりますと、私は順番が逆だなというふうに思ったんです。市長が先ほど答弁された、その移行に伴う対応、民営化について、それから、移行後の園のあり方について保護者の意見を聞くというふうに答えられました。そのこと自体は別に悪いことではないですけれども、問題が起きて、ここまでややこしくなってからそういうことを言っても、私は、信頼関係を取り戻すというのは非常に大変だし、本来あるべき姿とは言えないと思うんです。どうして、そういうことをもっと早く、計画が決まった時点でもっと広く、いろんな保護者とのやりとりであるとか、和歌山市の保育行政全般に対する市民からの意見を聞くということをしなかったんでしょうか。 それから、計画は平成20年とおっしゃいました。ということは、もう4年前に決まっていたということです。この4年間ということだけを考えても、これからどうしていこうかということを説明する時間は十分あったはずです。そのことに対して保護者からいろんな思いがあれば、それを再検討するということもできたはずです。直近になって、何も言えなくなって、さあ、これから仮設園舎を建設するという、そういう段になって説明したと。それが、説明責任を果たしたということになるんでしょうか。 ホームページに公表しているとおっしゃいました。でも、ホームページを見ておられる方がすべてではありません。直接説明したのは、ことしの2月11日だとおっしゃいました。それも、先ほども言いましたけれども、積極的に市から説明しに行ったんじゃないんです。保護者から、どういうことやと、どうなっているんだと言われて初めてそういう説明会が開かれたんです。その求めに応じたというだけのことじゃないですか。 私がこういう問題を取り上げるのは、先ほども言いましたけど、これで4回目です。この状況を通して見えてきたのは、私は、やっぱり市の決めたことには従うべきだという、そういう姿勢、それが透けて見えるんです。 さっき答弁で、子供たちの安全を第一に考えて工事現場周辺の仮囲いをするとか、場内整理員を適切に配置するとか、保健師さんが来るとか言われたんですが、結局、そこから一歩も出てないじゃないですか。再検討するとさっきおっしゃったけれども、具体的に、じゃ、どうするのかといったら、もう園舎の中に、園庭を子供たちから奪って、そこに仮園舎を建設するというところからは一歩も出ていない。ここが、私は非常に問題だと思うんです。 局長も、それから市長も、理解を得る、信頼を築くと、それは言葉では言っております。だけど、園庭への建設はする、安全に配慮するから大丈夫、民営化も変えるつもりはない、この答弁に結局終始されているわけです。 園庭がなくなって外で自由に遊べない、工事の危険性があるという保護者の不安にどのようにこたえていくのか、もっと私は責任ある姿勢が求められているんじゃないかと思うんです。 市長、この6月議会開会のあいさつで言われましたよね。福島の放射線が非常に高くなっている、子供たちを和歌山市に呼ぶんだと。それで、外で、和歌山市の自然の中で、この安全な空気の中で遊んでもらうんだとおっしゃいましたよね。ということは、戸外遊びが子供たちにいかに大事か、自由に外へ出れるということがいかに大事かということは、市長自身わかってらっしゃるはずじゃないんですか。 私、もう一つ紹介させていただきたいことがあります。ある保護者の方が書かれたお手紙--河西保育所に子供を預けておられる保護者なんですが、これはこの間の6月6日の副市長と当局の皆さんとの懇談の中で役員さんが読まれたお手紙なので、既に市長のところにも届いているかもしれませんけれども、その保護者の許可を得て、この議場で皆さんに紹介をさせていただこうと思います。 私には自閉症の息子がいます。現在、小学生ですので河西保育所には在籍しておりません。息子が自閉症と診断されたのは4歳でした。当時、通所施設へ通っていましたが、施設側から一般の保育所または幼稚園へ年中からは転園するほうが息子のためだと言われ、転園先を探しました。受け入れてくれたのは河西保育所だけです。 自閉症と診断される前、息子はずっと自閉症の可能性が高いと言われていました。3歳から親子参加の療育へ通っていました。3歳の秋には、来年度、年少から入園できる園を探すため、河西保育所を含め5つ園へ見学に行かせてもらいましたが、河西以外すべて断られました。断られた理由は、自閉症の可能性が高いと言われていたからです。結局、年少の1年間は通所施設へ通うことに決めました。 年少の半年で息子が発達面で成長したので、通所施設から転園を進められ、河西保育所ともう一つ民間の保育園の見学へ行きました。見学先の民間保育園では、あからさまに、うちへ転園されても困る、早く帰ってというような態度をとられ、最後は、電話がかかってきたからと、適当に見て勝手に帰ってと言われ、見学らしい見学なんてできませんでしたし、障害があるからといっておたくのお子さんに特別扱いはしません、他の子供たちについてこれなくてもほったらかしになりますけど、それでもよろしいですか。以前同じように障害を持ったお子さんもいましたけど、特別扱いはしなかった。保護者の方が怒ってやめられましたけどと、きつい口調で言われました。 私は、特別扱いをしてほしいとは言っていません。うちの息子が他のお友達より行動がおくれてしまったとき、声をかけてもらえるのか聞いただけです。はっきり言って、この民間保育園へは絶対通わせたくないと思いました。 他、見学へ行った民間保育園では、すみませんが受け入れできません、障害があるなら公立へ行ったほうがいいと思いますと断られました。 どちらの園も、障害児保育ありと一覧表に掲載されています。 第1回目の保護者総会で市役所の方が、民間になれば障害児保育もできるというようなことをおっしゃいましたが、私には何を基準に言っているのか意味がわかりません。障害児保育ありの民間保育園で、うちの息子は入園を断られました。障害の度合いによるのかもしれませんが、受け入れられないのであれば、障害児保育ありなんて記載しないでほしい。見学へ行って入園拒否される気持ちを考えてほしいです。簡単に、民間になれば障害児保育もできるなどの発言はしないでほしい。正直、民間保育園に対して全くよい印象は持っていません。もちろん、すべての民間保育園ではありませんし、私が見学へ行かせてもらった園がそうだっただけなのかもしれないですが、今、3男が河西へ通っていますが、ほかの子に比べて発達はゆっくりです。民間になれば、3男は別の園へ行ってと追い出されてしまうのではと不安です。 私は、長男を受け入れてくださった河西保育所に感謝しています。長男は自閉症ですが、河西保育所では、障害のあるなしにかかわらず有意義な2年間を過ごさせていただきました。河西保育所を民営化してほしくないです。 これが、保護者からの手紙です。これが保護者の皆さんに渡されたとき、みんな泣きながら読んだということでした。私も、衝撃を受けました。こんなことがあってはならないと思います。 公立であれ、認可園であれ、少なくとも障害児ありと標榜するところが受け入れるのは当然であって、公平に扱うという点において行政に差があってはならないと私は思います。このことについては、早急な調査と是正を求めたいと思います。 この保護者は、すべての民間園がそうではないと、先ほども読ませていただきました。私もそう思います。すぐれた実践をしている民間園を幾つも私は知っています。しかし、結果として、この方の子供さんを受け入れてくれたのは河西保育所だったということから、公立への期待は当然であろうかと思います。市自身も先ほど言われました。障害児保育は、今後は公立の役割だとも言われました。それなのに、河西保育所が民営化される。このような事態がより強まっていくのではないかという危惧への、私は一つの告発だと思えてなりません。この保護者の受けたような扱いが今後も起こるのではないかと思えてなりません。 そもそもなぜ民営化なのかという議論が、私は余りにもなおざりにされてきた、その結果がこういう事態を生み出しているのではないかと思います。 市の都合、財政的な都合が最優先されて、市の保育行政をどう保障していこうかという丁寧な議論が後回しにされてきたのではないでしょうか。大新幼稚園、西山東幼稚園の統廃合問題、和歌浦保育所の民営化の問題、小倉小学校の給食の民間委託の問題、そして今回と、4度も起きた問題の根っこは私はそこにあるのではないかと思います。 これを機会に、私は単なる手続上の問題として今回の問題を解消しようとする、そういうやり方ではなくて、市の姿勢のあり方として、保護者の思い、子供たちの思いにこたえていく必要があると思います。 しかし、今までの答弁では、保護者の気持ちを酌むということにはなっていないように感じました。何よりも、子供たちとその保護者を真ん中に据えて考えるというふうには聞こえませんでした。実施案の再検討と言うならば、何よりも子供たちの保育環境と、それを最優先に考えて保護者の思いを酌むという姿勢で臨むべきではないでしょうか。 市長の見解を最後にお伺いをいたしまして、私の一般質問とさせていただきます。(拍手) ○議長(和田秀教君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 28番森下議員の再々質問にお答えいたします。 河西保育所の問題までに至る間に、いろんな民営化をめぐる問題があった、そのことも踏まえて、今回のことについて見直すと言うけど、どういう見直しを考えてるのかよくわからんと、もうちょっとちゃんと述べよというような趣旨だったかと思います。 先ほど議員が読まれましたお手紙については、読ませていただきました。民間保育所に対して、保護者の方々がいろんな思いを持っておられることは承知をしております。民営化に当たりましては、保育所本来の使命を果たすよう、また、民間のメリットを最大限生かせるよう、民間保育所に対して指導すべき点は指導していくとともに、協議をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) しばらく休憩します。          午前11時43分休憩   ---------------          午後1時10分再開 ○議長(和田秀教君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第4の議事を継続し、質問を許します。 丹羽直子君。--11番。 〔11番丹羽直子君登壇〕(拍手) ◆11番(丹羽直子君) 皆様、こんにちは。市民クラブの丹羽直子です。 一般質問に先立ち、この場をおかりいたしまして、寛仁親王殿下の御薨去を慎み、お悔やみ申し上げます--。 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 まず、道徳教育についてお伺いします。 学校教育における道徳教育を質問するに当たって、和歌山県知事の仁坂さんが先日公表されたお話を紹介させていただきます。 和歌山県知事の仁坂さんは、にさか吉伸後援会公式ホームページの本年4月30日付「仁坂吉伸の思い 13歳からの道徳教科書」の中で、この本を(本を示す)、 是非多くの人々、子ども達はもちろん、道徳教育をろくに受けずして世に送り出された世代の方々も読んでもらいたいと思いました。内外古今の逸話を「しっかりとした自分」「人とのかかわり」「かけがえのない生命」「公と私」「誰かのために」という5部に分けて配し、13歳からと銘打ってあるように平易な文章で読者に語りかけています。 その逸話の中には、濱口梧陵さんの稲むらの火と串本・大島の町民のエルトゥールル号事件という本県に関連するお話が2つも載せられていて、和歌山県の県民として、まことに誇らしい思いがいたしました。 私が知事に就任してから教育委員会の方々と大いに議論して、いくつかの教育改革をしました。その1つがきちんと心の教育をしよう、道徳教育をしよう、というものです。 と紹介されています。 和歌山県のトップの方が明確に、心の教育をしよう、道徳教育をしようと教育改革をされています。 さらに、6月の県民の友でも、「知事メッセージ 県民の皆様へ」の中で、「私は一番大事なことは『いい人間』を育てることだと思います。大学でも実社会でも家庭でも、人生は皆、人と人との関係です。『いい人間』なら、仲間にも上司にも部下にもお得意さんにも認められて、業績が違ってくるはずです。それならば『いい人間』を作るにはどうしたらよいか。私は子どもの頃から人の道を説くしかないと信じます。すなわち道徳を教えるということです。」と私たち和歌山県民に発信されています。 私は、本来、教育は、人格の完成を目指して行うものであり、知、徳、体から構成され、人格は知的財産、すなわち知育、信頼され尊敬される人柄--徳育、心も体も頑健であることの体育があると考えます。 人は、本来、人と人とのかかわりの中で、命を大切に生きたいと願っています。このような願いや生き方を求め、実践する、実社会に出ても学びながら成長し、物事に積極的に取り組み、世の中に貢献できる人間育成を目指し、道徳教育を培っていくことが大切です。 道徳教育は、教育基本法及び学校基本法に定められた教育の根本精神に基づいています。伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛すること、また、他国を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献すること、その基盤として道徳性を養うこと、これが道徳教育の目標になっております。 過去に生きた先人の偉業を子供のころから学ぶことは、正しい物の見方、判断力を養い、礼儀作法や人間形成なども身についていきます。 よって、私は、日本の美徳を伝承していくことが重要で、学校で一番教えなければならないことは道徳だと考えます。 そこで、和歌山市のトップである大橋市長は、この問題についてどのように取り組んでいくべきであるとお考えでしょう。市長の率直なお気持ちをお聞かせください。 また、教育委員会として、学校教育の中で道徳教育をどのような形で取り入れられていますか。その現状をお聞かせください。 次に、学校施設についてお伺いします。 近年、地球温暖化がクローズアップされています。1972年6月、ストックホルムで「かけがえのない地球」をキャッチフレーズに開催された国連人間環境会議の提案を受け、同会議で採択された人間環境宣言及び環境国際行動計画を実施に移すための機関として、国連環境計画が設立されました。 環境分野を対象に、国連活動、国際協力活動を行い、オゾン層保護、有害廃棄物、海洋環境保護、水質保全、化学物質管理や重金属への対応、土壌の劣化の阻止、生物多様性の保護等多岐にわたっています。地球環境の保全、向上の実現に寄与してきています。 そして、ことし40年がたちました。環境の状況はよくならず、それどころか深刻化しています。環境問題は、世代を超えた大きなタイムスパンで考えるべきです。 昨年は、記録的な猛暑が続きました。気象庁の調べによりますと、昨年の和歌山市の7月の平均気温は27度、7月の最高気温は34.7度でした。異常気象による気温上昇は9月に入ってもおさまらず、学校現場においては、授業への対応や熱中症対応に追われた状況でした。1日の大半を過ごす児童生徒の健康保持と教育環境の向上を考え、和歌山市はさまざまな施設管理において、学校教育において、温暖化対策をしっかりと実行する必要があると考えます。 そこで、お伺いします。 学校施設では、教室で子供たちが授業を受けている状況において、どの程度の温度、湿度になっていますか。 また、学校現場の対応はどのようになっていますか。 引き続きまして、児童虐待についてお聞きします。 厚生労働省の児童相談所が受けた相談件数は、平成22年の宮城、福島、仙台を除いて5万5,152件で、平成2年の1,101件から増加し続けています。 平成24年児童福祉法施行令の一部を改正する政令の施行について、近年、相談対応件数は急増し、また、その内容も複雑かつ深刻なものとなっています。児童福祉司の担当区域は、法による保護を要する児童の数、交通事情を考慮し、人口おおむね4万から7万までを標準として定めるものとするとされています。 本市におきましても、平成22年4月から、当時こども家庭課にあった家庭児童相談室と教育委員会にあった子ども支援センターを統合し、こども総合支援センターを発足させ、子供や家庭等に関する相談窓口の一元化が図られ、2年が経過しました。 そこで、お伺いします。 一元化される前と一元化後の相談件数の推移はどのようになっていますか。 一元化されたこども総合支援センターでの相談体制はどのようにされていますか。また、現在、相談員1人の受け持つ相談件数はどれぐらいですか。 以上で、第1問とさせていただきます。(拍手) ○議長(和田秀教君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 11番丹羽議員の一般質問にお答えします。 道徳教育について、学校教育における道徳教育について、どのように取り組んでいくべきだと考えているかという御質問であります。 私の小学校1年生から5年生までの間は、道徳という授業はありませんでした。戦後、道徳が義務教育の科目になったのは、6年生になった昭和33年度からだったためです。 今にして思いますと、私はやはり基本的なことを学んでいなかったなと思うことがあります。相手の身になって、こんなことをされたら嫌やろうなと考えるような他人への思いやりの心、ふるさとが生んだ偉人、先人たちのすばらしい業績と人柄、命のとうとさ、両親やおじいちゃん、おばあちゃんを敬う心、あいさつ、感謝の習慣などなど、そのいずれも、人として、日本人として身につけなければいけない社会生活のイロハだと考えます。私が常々大切だと訴えている市民力の基礎となるものは道徳教育によってはぐくまれ、磨かれていくものだと考えています。 私は幸い、思いやりの心を父親からしつけられましたが、特に、最近は核家族化が進み、礼儀作法を初め、家庭教育で行われるべき基本的な事柄が身につかないまま就学年齢になってしまう子供も多く、学校における道徳教育の重要性は増していると考えます。 子供たちに、早寝、早起き、朝御飯といった基本的な生活習慣と社会生活を送る上で持つべき規範意識を身につけさせることが、現在の学校における道徳教育に課せられていると思っています。 以上です。 ○議長(和田秀教君) 大江教育長。 〔教育長大江嘉幸君登壇〕 ◎教育長(大江嘉幸君) 11番丹羽議員の一般質問にお答えいたします。 教育行政について、道徳教育について、教育委員会として、学校の教育の中で道徳教育をどのような形で取り入れているのか、その現状を聞かせてくださいということです。 教育は人格の完成を目指すものであり、豊かな人間性をはぐくむことは、学校教育の基本であります。 教育委員会としては、道徳教育を学校におけるすべての教育活動のかなめに据え、週1時間の道徳の時間に加え、他の教科等との関連も密接に図りながら指導していくよう指示しているところです。 独特の時間に使用する教材として、文部科学省から出されている「心のノート」や「道徳読み物資料集」などを計画的に活用したり、子供の現状に合わせた読み物をタイムリーに取り入れたりしています。 偉人・先人の伝記、自然、伝統と文化、スポーツなどの魅力的な教材を学習することにより、子供は、正直、誠実、親切、友情など人としての基本的な価値、また、尊敬・感謝、郷土愛、国際理解など人としてのより豊かな生き方について考え、学んでいきます。 それに加え、子供に思いやりの心情や規範意識を育てるには、人、社会、自然などのかかわり中で自分と向き合い、人と共感することや社会の一員であることを実感する経験が必要です。自然、社会体験活動を充実させ、親や教師以外の地域の人々や異年齢の子供との交流を積極的に行うことにより、実感を伴った道徳的価値の自覚を深めていくことができるのです。 これらを踏まえ、学校における道徳教育ではさまざまな授業展開を工夫し、子供の道徳的実践力の育成を目指しているところです。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 原教育局長。 〔教育局長原 一起君登壇〕 ◎教育局長(原一起君) 11番丹羽議員の一般質問にお答えします。 教育行政について、学校施設におけるエコ推進施策についてです。 授業を受けている状況において、暑い時期の教室の温度や湿度はどれぐらいになっているか。また、学校現場の対応はどうなっているかとの御質問です。 小学校各校が計測したデータによりますと、各学校の最高室温の平均はおおむね摂氏35度でしたが、中には38度の日もございました。なお、夏場の湿度につきましてはデータがなく、把握できておりません。 また、学校の対応としましては、植物を育て、窓の日差しを遮る方法、いわゆる緑のカーテンを設けたり、運動場への散水を行ったり、児童生徒にはいつもより大きな水筒を持参させて水分を多くとらせたり、ぬれタオルを首に巻いて体温調節をさせたりするなど、各校それぞれで暑さへの対応を行っております。 特に、中学校では衣がえの時期を調整し、暑さに対応しています。また、体操服登校を推奨している学校もあります。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 小松福祉局長。 〔福祉局長小松孝雄君登壇〕 ◎福祉局長(小松孝雄君) 11番丹羽議員の御質問にお答えします。 児童虐待について2点でございます。 まず、一元化される前と、一元化後の相談件数の推移はどうなっているのかという御質問です。 平成21年度の和歌山市での新規児童虐待相談件数は76人です。一元化後の平成22年度につきましては158人、平成23年度は173人となっています。また、平成23年度の相談種別は、多い順に、身体的虐待、ネグレクト、心理的虐待となっています。 窓口が一元化されたことにより、平成22年度には、教育現場からの虐待通告が増加しました。また、子供に関する相談窓口が明確になったことにより、家族を初め住民意識も高まり、通告件数も増加したものと考えています。 次に、一元化されたこども総合支援センターでの相談体制はどのようにされていますか、また、現在、相談員1人の受け持つ相談件数はどれくらいですかとの御質問です。 こども総合支援センターでは、現在、社会福祉士、保健師、臨床心理士、教職員など15人で互いに連携をとりながら、さまざまな相談に対応しています。 平成23年度末、虐待の疑いを含む見守りの対象となっている児童は224人で、職員8人で対応しています。平均すると一人28人になります。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 11番。 〔11番丹羽直子君登壇〕(拍手) ◆11番(丹羽直子君) それぞれ答弁をいただきましたので、再質問させていただきます。 大橋市長から実体験でもってお答えいただき、昭和33年度より義務教育の中に道徳が確立され、現在では、学校における道徳教育の重要性は増しているとの御意見をいただき、私も同感であります。 大江教育長からは、人と共感することや社会の一員であることを実感する経験が必要です。自然、社会体験活動を充実させ、親や教師以外の地域の人々や異年齢の子供たちとの交流を積極的に行い、実感を伴った道徳価値観の自覚を深めることができるという御意見をいただきました。確かに、教育長がおっしゃられますことは非常に大切なことと思われます。 それに加え、歴史や先人たちの偉業について理解を深めることは、道徳教育に不可欠なことだと思われます。ぜひ、子供たちの道徳教育をより充実させるために、偉人たちの歴史をより身近に触れることができるようにすべきだと思われます。 本市では、どのような取り組みが必要だとお考えですか。 次に、学校施設についてお伺いします。 厚生労働省の通達では、環境室内28度にするよう努めることとされています。市役所でも、冷房設定温度は28度で設定されています。 法的根拠の違いもあり適用は難しいとは思いますが、学校内において室内温度38度は、不適切な環境での学習を強いられております。学習環境の対応に早急な対策が必要と考えますが、近年のエネルギー不足問題や環境問題もあり、全校にエアコン等を設置していくのは困難だと思われます。より環境に配慮し、かつ効果的な教室の暑さ対策が必要です。 大阪府羽曳野市の白鳥(はくちょう)小学校では、熱交換塗料を塗布する試みが行われており、先日、その羽曳野市の担当職員の方に話を聞いてまいりました。一定の効果も実際得られているそうです。また、和歌山市立和歌山高等学校では、熱抑制塗料を野球観覧屋根に塗布する試みが行われています。そのほかに、ガラスコーティングや壁面緑化など、環境に配慮したいろいろな暑さ対策が試みられており、それぞれ一定の効果があると聞いています。 比較的電力消費の少ない扇風機やサーキュレーター、いわゆる室内循環機の導入も推進していくべきだと考えます。 そこでお伺いします。環境に配慮した教室の暑さ対策はどのようにお考えでしょうか。 次に、こども総合センターでは、相談窓口を一元化することにより相談する機関がわかりやすく、そして、多くの方々が虐待に関心を持つようになり、今後、ますます相談件数が増加すると予想されます。そして、必ずしも虐待だけではない子育て相談も、その後ろに虐待が隠れている場合もあります。 また、平成22年度児童虐待の防止等に関する意識等調査結果では、市区町村担当者が常時受け持つ児童虐待事例の件数は、1人当たり10件未満程度が妥当だという回答が一番多い中、本市では、見守り対象も含め1人28件の相談件数を抱えており、多いと思われます。 職員が、激務で疲労こんぱいにならないことが重要であり、資格も重要ですが、さらに適正や能力によって機能する人材配置をし、取り返しがつかないことが起きないように、早期発見、早期対応に努め、相談だけではなく追跡調査も含め、今までより一層の支援を充実させ、行政としても子供の命をみんなで守っていくという配慮に満ちた温かい手を差し伸べていただきたいと強く要望いたしまして、再質問といたします。(拍手) ○議長(和田秀教君) 大江教育長。 〔教育長大江嘉幸君登壇〕 ◎教育長(大江嘉幸君) 11番丹羽議員の再質問にお答えします。 道徳教育について、道徳教育をより充実させるために、偉人たちの歴史をより身近に触れることができるようにすべきだと思うが、本市ではどのような取り組みが必要だと考えますかとの御質問です。 私は常々、教育のあり方として、その根本は、人は人によりて人となるということを考えております。学校教育において、道徳を中心に、他教科とのかかわりの中で偉人、先人の生き方や人生に触れ、自分を見詰め直し、自分の生き方について考える機会を持つことは、子供の豊かな人格形成のために欠かすことのできない重要なことと考えております。 また、その偉人、先人の生き方がより身近に感じられるものであれば、子供の感性や心を一層揺り動かし、その心身を大きく成長させるものと考えております。 教育委員会では、平成23年度事業として「和歌山市の偉人・先人」を増補し、既に小学校6年生を対象に配付しています。また、昭和52年に執筆された「すばらしい先輩たち」という和歌山市の偉人の伝記教材が財産としてあります。 今後、これらを各学校において一層活用できるよう計画していく考えでございます。 以上であります。 ○議長(和田秀教君) 原教育局長。 〔教育局長原 一起君登壇〕 ◎教育局長(原一起君) 11番丹羽議員の再質問にお答えします。 教育行政について、学校施設におけるエコ推進施策について、環境に配慮した教室の暑さ対策は考えているのかとの御質問です。 教室の暑さ対策として、冷却や緑化、換気、遮熱などの方法が挙げられます。その中でも、校舎の遮熱対策として効果のある塗料やフィルムを屋上、外壁またはガラス面に被覆する工法や緑のカーテンの設置が考えられます。 本市でも、コストや遮熱の効果の程度を検証するため、モデル的に取り組み、今後の対応等を検討するとともに、現在実施している緑のカーテンについても一層の促進を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(和田秀教君) 11番。 〔11番丹羽直子君登壇〕(拍手) ◆11番(丹羽直子君) それでは、最後に、和歌山県知事の仁坂さんが推奨する「13歳からの道徳教科書」といったような、日本の伝統と文化を重視した題材を多く収載したすぐれた本もございますので、今後、導入のほどを提案いたします。 また、学校施設の温暖化対策では、モデル的な取り組みをとの前向きな御答弁をいただきました。 環境に配慮し、かつ子供たちにも安全なものを取り入れ、今すぐできることをすべてするように、早急に取りかかっていただくように強く提案し、今後の進捗状況を見守りながら、しっかりと検証することを申し上げて私の一般質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(和田秀教君) お諮りします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明6月15日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(和田秀教君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて延会します。          午後1時39分延会   --------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。 議長    和田秀教 議員    北野均君 議員    宇治田清治 議員    松本哲郎...